素晴らしき少女漫画「消えた初恋」勝手に名場面集(その1)

 日曜の朝4時半から起きてこのブログを書かずにいられない私は、相当に脳が毒されています。しかし、好きなことを書く喜びは、本当に何にも勝るんだな。「消えた初恋」既刊7巻までの名場面集に行かせてください。時系列で進みまーす!

 

 

◇「だって一緒の気持ちだもん」(高校2年の秋、1巻)

f:id:katteniyatteruyo:20220123070432j:plain

 ここまで橋下さんのこと書かずにきてしまいました。最重要キャラなのに・・・すみません。1巻は、真面目な井田くんの勘違いとすれ違いコントに爆笑ですが、私が好きなのは青木が自分の気持ちに気付いたあと、橋下さんと公園で語り合う場面。「イダじゃなくてアイダ」だったという消しゴム落ちもさることながら、橋下さんの「だって一緒の気持ちだもん」の一言で、読者の青木への共感度数が一気に上がる気がする。井田くんも橋下さんも、わりとすんなり青木の恋心を受け入れて肯定することで、この漫画の「優しい世界観」の7割は完成しているのではないでしょうか。こんなにいい子の橋下さんが恋のライバルでなかった斬新な展開にも、心底ほっとしました。

 

◇井田くんの家で勉強会(高校2年の秋、2巻)

f:id:katteniyatteruyo:20220123071314j:plain

 自分の気持ちを告白した後に、返事は保留のまま、その相手の部屋に二人だけの状況になったら、どんな気持ちになるのでしょう。頭まっしろになるのは間違いなし。相手が無関心に見えたら、ますます空回りしそうです。ところが・・・

 消しゴム事件に動揺し、小テストで5点になってしまった青木のために、井田くんの家であっくん、橋下さんとともに4人の勉強会が開かれます。この時点では、青木は井田くんに、橋下さんはあっくんに片思い中。井田くんからは青木に対し、「最近お前の事ばっか考えてる」と意識しているような発言が・・・・このあたりから、青木の恋、まさか脈があるのか、と思い始めました。てか、井田くん、初めて告白された、その相手がいい奴だった、って理由だけで軽々と性別を超えてくる。ピュアすぎというか、さすが新世代。素晴らしき令和の少女漫画の世界。

 

◇スパルタスキー合宿(高校2年の晩秋、3巻)

 

f:id:katteniyatteruyo:20220124061358j:plain


ドラマでは林間学校にアレンジされて、かなりなかなか神回でしたが、原作の北海道スキー合宿も面白かった。スキーの実力ですべてが決まる・・・青木と橋下さんは当然のように一番下のDクラスで「部屋は牢獄、お風呂がいつも最後」「再試験で雪だるま」とか、ベタベタの展開です。好きというのは誤解だった、と井田くんに言ってしまった後の青木が、勇気を振り絞って、自分の本当の気持ちを伝えます。私としては「己の弱さに向き合え!」という「スキー占い」からこの告白に至る流れが、なんで??無茶苦茶やん、と思いつつ、青木の頑張りとそれを受け止める井田くんの優しさに、感動してしまいました。

(つづく)